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テクノロジー

GMO、日本最大級のヒューマノイド研究所を渋谷に開設

GMOインターネットグループが2026年4月7日、東京・渋谷のセルリアンタワー11階に日本初・最大級のフィジカルAI研究開発拠点「GMOヒューマノイド・ラボ」を開設。延床面積382坪、将来はエンジニア100人・ロボット100台体制を目指す。二足歩行技術やVLAモデルの研究を通じ、労働力不足解消への実用化を加速する。

日本のAI×ロボティクス戦略が新たなフェーズへ——GMOが渋谷に巨大ラボを始動

2026年4月7日、インターネット関連サービスの大手企業・GMOインターネットグループが、これまでの常識を覆す大胆な一手を打った。東京・渋谷区のグループ本社「セルリアンタワー」11階に、日本初かつ日本最大級のフィジカルAI研究開発拠点「GMOヒューマノイド・ラボ 渋谷ショールーム」を正式に開設したのだ。インターネット企業がヒューマノイド(人型ロボット)の専用研究所を構えるという事実は、テクノロジー業界に大きな衝撃を与えている。なぜ今、この動きが重要なのか。その背景と意義を多角的に解説する。

GMOヒューマノイド・ラボの概要——規模・設備・体制

2026年4月7日に始動した「GMOヒューマノイド・ラボ 渋谷ショールーム」は、東京・渋谷のグループ本社「セルリアンタワー」11階に開設された、日本初かつ日本最大級のフィジカルAI研究開発拠点だ。延床面積382坪のうち約2分の1を先行オープンし、2026年10月には全面開業を予定している。

本拠点は、「フィジカルAIを、すべての人へ」をキャッチフレーズに、フィジカルAI領域における研究開発・事業創出・人財集結の中核を担う戦略拠点として、GMOインターネットグループ、GMO AI&ロボティクス商事株式会社(GMO AIR)、GMO Various Robotics株式会社が共同で研究開発を進める。

延べ床面積は約1260平方メートルで、うち約2分の1にあたる部分をまず稼働し、10月に全面開業する。高度な視覚情報や言語情報を行動に変換する技術「VLA(ビジョン・ランゲージ・アクション)モデル」や、ロボットの全身を制御する技術を研究していく。7日に報道向け内覧会を開いた。GMOが貸し出している中国スタートアップ、宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)のヒト型ロボット「G1」などを紹介した。

将来的な目標規模

  • GMOは将来的にはエンジニア100人、ロボット100台体制を整えるという。
  • 施設は最終的に100台のヒューマノイドロボットと100人のエンジニアを擁する計画で、まず中国メーカーの10台からスタートし、ロボットを他社に貸し出して活用を促進する方針だ。
  • 今後はヨーロッパ企業などが製造するヒューマノイドロボットも導入し、ロボット制御技術の開発を加速させることを検討している。

3社の役割分担

各社の役割は明確に分かれている。GMOインターネットグループのグループ研究開発本部のエンジニア・研究者が中心となり、最先端論文の調査・実装を通じて新技術を探索・検証し、AI×ロボティクス領域における技術革新を牽引する。GMO AIRは国内外の先進ロボット機体の選定・調達から導入案件の企画・推進、顧客ニーズや現場課題の収集・分析、ユースケース開発までを担い、研究開発と市場をつなぐ事業創出機能を担う。GMO Various RoboticsはヒューマノイドやフィジカルAIなどの先端的な研究開発、および高度なロボット制御技術などを用いたソリューション発や現場での実証実験を担う。

なぜ今なのか——フィジカルAI時代の到来

AIとロボット技術の進化は、産業構造そのものを大きく変えようとしている。GMOインターネットグループはこの変化を「インターネット革命の後半戦」と捉えている。ソフトウェア上の知能が現実世界で動き出す「フィジカルAI」は、今後の巨大産業として世界的に注目を集めている。

特にヒューマノイド分野では、米国・中国を中心に開発競争が急速に進み、日本においても研究開発と社会実装を迅速に、一段と加速させることが求められている。

GMOインターネットグループは、2024年6月にGMO AIRを設立し、2025年12月には先端ロボットソリューション開発を手掛けるGMO Various Roboticsをグループに迎え、ロボットの販売から技術開発まで一貫した体制を構築してきた。

ビジネス視点——企業・経営者にとっての意味

GMOインターネットグループの代表取締役・熊谷正寿氏は、2026年が「ヒューマノイド元年」となると宣言し、高度なAIを統合した人型ロボットの台頭を示唆してきた。

ビジネスの観点からGMOの取り組みは、人間と機械の協働を重視するグローバルなトレンドと一致している。オフィス環境では、ヒューマノイドロボットが定型的な会議対応、カスタマーサービス、基本的な意思決定支援を担い、人間の業務負担を軽減できる可能性がある。さらにAIの統合により、ロボットは継続的に学習し、動的な環境でよりスマートかつ適応的になっていくと見られる。

GMOは人工知能(AI)とロボット技術の融合を成長領域として位置づける。インターネットインフラやサイバーセキュリティーと組み合わせ、ヒト型ロボット分野で存在感を高める戦略だ。

また、GMOがこの発表を行った当日、同社株(証券コード9449)は3日続伸するなど、資本市場でも高い評価を受けた。

消費者・生活者視点——私たちの暮らしへの影響

ヒューマノイドロボットは、人体に似た胴体・頭部・四肢を持つことから、既存の社会インフラとの親和性が高く、労働力の有効な補完手段として広く期待されている。

GMO AIRの内田朋宏社長は、ヒューマノイドロボットの競技大会への挑戦について「走行性能・動作学習・自律制御の3技術が、将来の社会実装に不可欠な基盤技術になると考えています」と述べ、労働人口減少などの社会課題の解決にコミットする姿勢を示した。

社会レベルでは、このプロジェクトは人間のアイデンティティと労働に関する広範な議論を呼び起こす。日本は長年、産業用自動化においてリードしてきたが、ヒューマノイドロボットの登場は純粋に機能的な自動化から、社会に統合されたロボティクスへのシフトを意味する。この転換は職場のダイナミクス、顧客との関わり方、さらにはAIに対する社会的認識を再定義し、倫理的なガイドラインと規制面での先見性が求められる可能性がある。

専門家の見解——業界・学術界はどう見るか

大阪大学インテリジェントロボティクス研究室長の石黒浩教授は「日本の少子高齢化と労働力の課題が、ロボティクスとフィジカルAIをかつてないほど重要なものにしている」と述べ、ヒューマノイド技術の社会的必要性を強調している。

GMOインターネットグループ上級常務執行役員の内田智宏氏は「ロボティクス、AI、デジタルインフラが融合していく中で、世界中のイノベーターが集い次世代インテリジェントマシンを推進するフォーラムを支援することが不可欠と考えている」と語り、国際的な連携の重要性を訴えた。また、マッキンゼー・アンド・カンパニーのパートナーであるAni Kelkar氏は「AI・アクチュエーション・知覚における最近の進歩が、ヒューマノイドロボティクスを実用的な展開に近づけている。今の焦点はパイロットからスケーラブルな産業応用にいかに早く移行できるかだ」と指摘する。

経済産業省商務情報政策局の奥谷敏一副局長は「METIはフィジカルAIおよびAIロボティクスを推進するグローバルリーダーたちと連携することを楽しみにしている。この国際的なプラットフォームを日本にもたらし、日本のフィジカルAI・AIロボティクス国家戦略と整合した建設的な国際対話を促進する取り組みを高く評価している」と述べている。

国際比較——米中が牽引するヒューマノイド開発競争と日本の位置づけ

日本はかつてホンダの「ASIMO」などで「ロボット大国」として世界的な注目を集めたが、現在のヒューマノイド開発競争では中国・米国企業がリードしている。AIをロボットの「身体」として位置づける産業の再編が進んでいる。

GMO AIRの内田社長は「現時点で量産体制があり販売システムを持ち実際に購入できる製品は中国製のみ」と認めながら、「これらの技術に関わらなければ開発で後れを取る」と述べ、情報セキュリティや政治的緊張への懸念はあるものの、積極的に取り組む姿勢を示している。

モルガン・スタンレーの予測によれば、ヒューマノイドロボットの市場規模は2050年までに5兆ドルに達し、10億台以上のヒューマノイドロボットが世界中で稼働するとされている。

日本は構造的な労働力不足と人口動態の変化に対応するため自動化への投資を加速しており、東京はヒューマノイドシステムと次世代フィジカルAIをめぐる議論の焦点として浮上している。また、2026年5月28〜29日には品川・高輪ゲートウェイ国際コンベンションセンターで「Humanoids Summit Tokyo 2026」が開催予定で、東京はヒューマノイドロボティクスのグローバルな中心地として台頭しつつある。

今後の展望——注目すべきポイント

GMOヒューマノイド・ラボの始動は、日本のAI・ロボティクス産業における転換点となる可能性を秘めている。今後注目すべき主なポイントは以下の通りだ。

  1. 2026年10月の全面開業:現在は382坪の約半分のみが先行オープンしており、同年10月の全面開業でどのような研究成果・展示が追加されるかが焦点となる。
  2. VLAモデルの実用化進捗:高度な視覚情報や言語情報を行動に変換するVLA(ビジョン・ランゲージ・アクション)モデルやロボット全身制御技術の研究開発が進む中、実際の労働現場への適用がいつ実現するかが注目される。
  3. エンジニア採用と人財育成:国内外のエンジニアや研究者、企業との連携を深める方針で、日本のロボティクス人財エコシステム形成の核となることが期待される。
  4. 他産業への波及:GMO Various Roboticsは創業以来ロボット制御技術をコア技術とし、今後はフィジカルAI領域の技術開発を加速させ、GMOグループのインターネットインフラサービスやサイバーセキュリティ領域の技術力と組み合わせたヒューマノイドの社会実装を推進する計画だ。
  5. 国際競争力の強化:熊谷代表の取り組みは、産官学の連携を通じ日本の競争力を確保することを強調している。既存のロボティクス・AI技術を活かした国内連携が鍵を握ると見られる。

まとめ

  • 日本初・最大級の拠点開設:GMOインターネットグループは2026年4月7日、日本初かつ日本最大級となるフィジカルAI研究開発拠点「GMOヒューマノイド・ラボ」を東京・渋谷のグループ本社11階に先行オープンし、延床面積382坪の大規模施設でヒューマノイドの社会実装加速を目指す。
  • 壮大な目標と強固な体制:将来的にはエンジニア100人・ロボット100台体制を整備し、GMOインターネットグループ・GMO AIR・GMO Various Roboticsの3社が連携して研究開発・事業創出・人財育成を一体的に推進する。
  • 労働力不足解消とフィジカルAIの社会実装:AI・ロボット技術の進化が産業構造を大きく変えようとしている中、GMOは「インターネット革命の後半戦」としてフィジカルAIの社会実装を位置づけ、米国・中国に続く日本発のヒューマノイド技術の加速を目指している。

参考情報


著者プロフィール

伊東雄歩(いとうゆうほ) / ゆぽゆぽ

株式会社ウォーカー代表取締役 / MENSA会員 / NLPマスタープラクティショナー

IQ130超のADHD経営者。「社会不適合」ゆえに会社員を2年で挫折し、フリーランスを経由せずいきなり起業。訴訟4回、2000万円の損失、役員の裏切り、オフショア開発の地獄を乗り越え10年生き残る。心理学・教育学に1000万円投資し、独自の「成長力学」を確立。現在は生成AI教育に注力し、「3年を2日に変える」AIプログラミング2Daysキャンプを全国展開中。AIフレンズコミュニティを運営。

夢は「世界征服」——世界の常識を変え、新しい価値観を提示すること。

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